AWS Advent Calendar 2013 14 日目
今日の緑…
緑色に関するネタが見つかりません。
EucalyptusのUIでEC2を利用してみる
Japan Eucalyptus Users Group の羽深です。さて、今日は AWS Advent Calendar 2013 の 14 日目のエントリになります。
他の方々のエントリとは違い、私が今日書く内容は少し異色な内容となってます。題して「EucalyptusのUIでEC2を利用してみる」。
このエントリを見にきてくださった皆さんは「AWS が何だ」「EC2 が何だ」という説明は不要だと思いますので割愛しますが、一方で「Eucalyptus って何?」と思う方は少なからず居ると思います。むしろ知っている人のほうが少ないかもしれません。
Eucalyptus を簡単に一言で表現すると、「AWS の EC2 API 互換なプライベートクラウド基盤」となります。
「なんだよ、紛い物か」「臆面もなくよくもまぁ本流の Advent Calendar に参加できたもんだなぁ」「恥を知れい」「可愛いぞ」などなどの色々な意見があるかと思いますが、たまには異色なエントリもいいのではないかと思います。
さて、つい AWS の Advent Calendar だと意識すると言葉遣いが固くなってしまっていけません。ここは、いつもどおりに「砕けすぎてよくわからない」言葉遣いにします。
えー、Eucalyptus には開発が開始してから約4年近く「利用者のためのユーザコンソール」が存在しませんでした。しかし、バージョン 3.2 頃から利用者のための WebUI が付属するようになり、バージョン 3.4 からは Eucalyptus 用のユーザコンソールで Amazon EC2 も利用できるようになりました。
まぁ「利用できるようになった」とは言え、普段 EC2 を利用するときは API や CUI などから利用するか、もしくは GUI として Amazon の Management Console を利用するほうが多いため、わざわざ Eucalyptus の WebUI から AWS EC2 を利用してみたことがありませんでしたが、ちょうど「AWS Advent Calendar 2013」 が開催されるということで、このようにエントリすることになりました。
Eucalyptus コンソールのインストール
まずは Eucalyptus コンソールをインストールしなければ話は始まりませんので、以下をカチャカチャカチャ…ッターン!と実行してインストールします。
yum update
yum install http://downloads.eucalyptus.com/software/eucalyptus/3.4/centos/6/x86_64/eucalyptus-release-3.4.noarch.rpm
yum install http://downloads.eucalyptus.com/software/euca2ools/3.0/centos/6/x86_64/euca2ools-release-3.0.noarch.rpm
yum install http://downloads.eucalyptus.com/software/eucalyptus/3.4/centos/6/x86_64/epel-release-6.noarch.rpm
yum install http://downloads.eucalyptus.com/software/eucalyptus/3.4/centos/6/x86_64/elrepo-release-6.noarch.rpm
yum install eucalyptus-console
インストールしたら /etc/eucalyptus-console/console.ini を編集します。変更点は以下。
--- /etc/eucalyptus-console/console.ini.orig 2013-11-06 05:48:58.000000000 +0900
+++ /etc/eucalyptus-console/console.ini 2013-12-14 01:23:00.276376944 +0900
@@ -60,13 +60,13 @@
enable.aws=True
# set this to define a default region for aws login
-default.region=us-west-1
+default.region=ap-northeast-1
[locale]
# Available languages.
# UI messages and help files: en_US, zh_CN
# UI messages only: ko_KR, ru_RU, ja_JP, fi_FI
-language=en_US
+language=ja_JP
# help page
help.url=https://engage.eucalyptus.com?r=euca-
@@ -96,7 +96,7 @@
keys=eucaformat
[logger_root]
-level=INFO
+level=DEBUG
handlers=eucahandler
[handler_eucahandler_dev]
設定を変更したら以下を実行して Eucalyptus コンソールを起動します。
/etc/init.d/eucalyptus-console start
!!Eucalyptus コンソールを利用する
https://EucalyptusコンソールのIP:8888/ にアクセスすると、右のようなログイン画面が表示されます。
アクセスキーとシークレットキーを入力して「Log in to AWS」をクリックすると右のようなダッシュボード画面に遷移します。
おや?おやおやおや?設定ファイルでデフォルトのリージョンを ap-northeast-1 にしたのに、表示されているリージョン情報がシンガポールになってますねー。
ソースを確認すると、/usr/share/eucalyptus-console/static/custom/Messages.properties に以下のように定義されてました。
region_ap_northeast_1_name=Asia Pacific
region_ap_northeast_1_loc=Singapore
region_ap_southeast_1_name=Asia Pacific
region_ap_southeast_1_loc=Tokyo
まぁ、カリフォルニアから見たら、東京とシンガポールなんて磯野家と伊佐坂家みたいなもんでしょうから、間違えても仕方ないですね。まー直してもいいんですけど、表示上の話なので、今回は放置しますね。
画面上部のメニューにある「イメージ」をクリックすると AWS 上のマシンイメージの一覧が表示されます。イメージ情報を取得しにいっているため、ちょっと反応が遅いですが、待っているとそのうち表示されます。
「ストレージ」の中ではボリュームの一覧と情報も見れます。もちろんスナップショットも同じく見れます。
インスタンスを起動する場合は、ダッシュボードからもイメージの一覧からも起動できます。
インスタンスの起動ウィザードでは、イメージの選択やインスタンスタイプの選択やセキュリティグループの指定などを行ないます。
あれ?あれあれあれ?インスタンスタイプのスペック値は AWS の値ではなく Eucalyptus 側のスペック値が使われてます。これだとちょっと「あれ? AWS のリソースが少なくなっちゃった」って勘違いされちゃいますね。
うーん、何が悪いのか、インスタンスが起動できませんでした…orz
Stop 状態のインスタンスを起動するのは問題なく行なえました。
ってな感じで、私の使い方が悪いのか、はたまた設定が悪いのか、EC2 の基本機能ですら使えない場面もありましたが、概ね問題ないと言えます。ですので、「へへっ、ノーマルのマネジメントコンソールなんて卒業だぜ、俺はコイツでライバルとの差を引き離してやる」的な進研○ミのような展開を夢見る少年少女は Eucalyptus のコンソールを使ってみるのは如何でしょうか?
クリスマスまであと11日です✌(́◓q◔`)✌
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